特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

 

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

「スーパーはくと」は京都から大阪を経由し、鳥取・倉吉をむすぶJRと智頭急行の特急列車である。スーパーはくとに大きな荷物を載せるかたに向けて、荷物置き場などの状況をまとめる。

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について 特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

スーパーはくとに使われるのは「HOT7000系」とよばれる智頭急行(第三セクター鉄道)の車両である。座席の上の荷物棚は高さが約30cmあり、100Lのスーツケースにもギリギリ対応できる大きさだ。幅は40cmくらいあるので、上下のクリアランスさえ確保すれば大抵のものを載せることができる。

※スーツケースの大きさはこちらに掲載。

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デッキにも3段式の荷物置き場がある。予約は要らないので、空きがあれば利用可能だ。高さは下段で約90cm、中段で約50cm、奥行きはどちらも約75cmであり、筆者のスーツケースは下段または中段ならば問題なく置けた。

この荷物置き場があるのは通常は両先頭車(1号車と5号車)に1か所ずつの計2か所で、客室に持ち込むのがむずかしい大荷物があるときには助かる。しかし運用の都合でとちらか、または両方が荷物置き場のない車両に差し替えられることもあり、残念ながら安定していない。盗まれるリスクもあるので、できるだけ座席の上の棚を使えるように、荷物は小さくまとめたほうがよい。

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について 特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

足元はどうかというと、大きな荷物を置くにはきびしい。機内持ち込みサイズ(厚さ22cmくらい)が限度である。壁ぎわには空調のダクトがあるため、どうしても足元に置くなら通路側の席がおすすめだ。

 

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

スーパーはくとの利用はデビュー以来、好調でグリーン車も連結されている。グリーン車の荷物棚は見た目に配慮してか、飛行機のようなフタつきタイプ(ハットラック)となった。使い勝手はどうだろうか。

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について 特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

このハットラックの大きさは、普通車と同じく高さ30cmであった。しかし中途半端+αにしか開かないフタが荷物の出し入れに邪魔で、実際は厚さが30cmのスーツケースを載せることはできない。幅は普通車と同じく40cmあるので、機内持ち込みサイズくらい小さなものなら問題ないと思われる。

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

筆者のスーツケース(厚さ28cm)も載せようとしたところでこのフタに引っかかってしまい、デッキに置くことを余儀なくされた。大きな荷物があるときは、棚の広い普通車のほうがよほどおすすめである。座席の掛け心地などは、グリーン車として申し分ないのだが。

特急「スーパーはくと」の荷物置き場について 特急「スーパーはくと」の荷物置き場について

グリーン車にはフットレストがあるため、足元に大きな荷物を置くこともほぼ不可能だ。このような立派なフットレストがあることも優秀なグリーン車の証だが、荷物を置きたいときには逆効果である。足が痛くなってしまった。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

 

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

「サフィール踊り子」は、東京と伊豆をむすぶJRの特急列車である。専用の車両「E261系」が使用され、毎日1往復(+臨時で1往復の計2往復)が運転されている。サフィール踊り子に大きな荷物を載せるかたに向けて、荷物置き場などの状況をまとめる。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

E261系は8両編成で、2号車と3号車が個室、4号車が食堂車、残りの車両が座席車である。ご存知のとおりこの列車には普通車がなく「通常の」グリーン車である5-8号車がもっともスタンダードな設備となる。

荷物置き場は6-8号車に4区画ずつ、5号車に2区画がもうけられている。鍵はないが客室の中にあるため、盗まれるリスクはさほど高くないといえる。位置は下の表のとおりに決まっており、下りでは5号車か8号車、上りでは6号車か7号車に乗ると荷物置き場のほうを向いて座ることができる。

【参考】特急サフィール踊り子(E261系)の荷物置き場の位置

  • 5号車:伊豆急下田方(1番A付近)
  • 6号車:東京方(12番A-C付近)
  • 7号車:東京方(10番A-C付近)
  • 8号車:伊豆急下田方(8番A-C付近)

※数字とアルファベットは座席番号を表す。

 

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

荷物置き場は通路をはさむように設置されており、片方は高さがあるタイプ、もう片方は奥行きがある2段式である。どちらも広いので、荷物が大きすぎて収まらないということはないだろう。

※スーツケースの大きさはこちらに掲載。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

5号車から8号車にかけては、座席の上に荷物棚もある。あまり目立たないデザインだが思いのほか広く、筆者のスーツケースもすっぽりと収まった。

正直なところよほど身長や腕力に自信がないのでなければ、先に紹介した荷物置き場よりもこちらのほうがおすすめだ。透明な棚は置き忘れ防止にも一役買っている。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

普通車のないE261系には、グリーン車よりさらにグレードの高い客室も用意されている。それが1号車の「プレミアムグリーン」だ。サフィール踊り子のために新しくもうけられたクラスで、通常のグリーン料金に1,500〜2,500円ほどを加えたプレミアムグリーン料金がかかる。

黒でまとめられた内装に重厚な座席の組み合わせはインパクト大だが、惜しいことに座席の上に荷物棚がない。実用性より見た目を重視しているのだろう。

 

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

プレミアムグリーン車の荷物置き場は、客室に入ってすぐのところに1か所だけもうけられている。大きさは十分だが鍵がないのはグリーン車と同じで、特に下り列車では荷物置き場に背を向けて走ることになるため、盗難防止には気を遣う。幸い壁に固定されたバーが2本あるので、ワイヤーロックのようなものを持ち込めば取りつけることはできる。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

プレミアムグリーン車では、足元(前の座席の下)に荷物用のスペースがある。高さは24cmで機内持ち込みサイズのスーツケースなら収まるが、荷物棚を完全に代替できるほどの性能はない。どの号車に乗ってもゆったりとくつろぐことはできるが、プレミアムグリーンに関しては荷物置き場が割を食ってしまった感じがする。

特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について 特急「サフィール踊り子」の荷物置き場について

通常のグリーン車でも、座席の間隔は文句なしの1160mmである。わざわざプレミアムグリーンに課金せずとも、これで十分すぎるほど快適だ。通常のグリーンかプレミアムグリーンかに関係なく、すべての座席に電動レッグレストがついているが、足元にドカンと置くともちろんこれは使えない。