北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

北陸新幹線「かがやき」「はくたか」、上越新幹線「とき」などの車両(E7系)には、客室の中にラック式の荷物置き場がある。

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

E7系は北陸新幹線の金沢延伸に先立って、2014年3月に東京と長野をむすぶ「あさま」でデビューした車両である。しかし座席の上の棚が小さく、大きな荷物を置くところに困るというウィークポイントがあった。そこでデビューから1年半後の2015年10月には早くも荷物置き場の設置工事が始まり、いまでは状況は大きく改善されている。

筆者は過去の記事で、東海道新幹線の予約制の荷物置き場(特大荷物スペース)について書いたが、北陸新幹線の荷物置き場は予約制ではなく早いもの勝ちであり、気軽に利用できることが特徴だ。

 

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について 北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

この荷物置き場は奥行きがおよそ80cmあるため、大きなスーツケースを寝かせて収納できる。横幅もスーツケースが2つ3つ収まるくらいはあり、キャパシティ的な問題はなさそうだ。しかも床にはミゾがついているため、スキー板など長尺物を立てかけられるようになっている。雪国を走る車両ゆえ、そのあたりはぬかりがない。

※スーツケースの大きさはこちらに掲載。

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

荷物置き場があるのは偶数号車(&グリーン車の11号車)だけなので、指定席に乗るときは少し注意が必要だ。特に全車指定席のかがやき号では、うっかり奇数号車のチケットを買ったら自分の車両に荷物置き場がなかった…ということもありうる。

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

【2022年10月30日追記】

奇数号車にも荷物置き場を設置する工事が2021年の半ば頃から始まっており、いまではほとんどの編成が奇数号車にも荷物置き場をそなえるようになった。筆者がこの日(2022年10月29日)に乗ったのもそうで、上の写真にくらべると奇数号車の鞄のアイコンが増えている。

関わりはまったくないものの密かに好んで読んでいる友輝様のブログ『Speed Sphere Express』によると、2022年9月時点で未施工の(=奇数号車に荷物置き場がない)編成も4本ほど残っているとのことだ。とはいえ、たったそれだけをいつまでも残すのはありえないだろう。荷物置き場のために偶数号車か、奇数号車かを気にする必要は、もうほとんどなくなっている。

 

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について 北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

大きな駅や都市部の駅にある「みどりの券売機」なら、座席表を見ながら自分で座るところを選べる。荷物置き場は東京方の出入り口の近くにあるので、指定席券を買うなら1列目から4列目のあたりまでにするとよい。

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について 北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

はじめに書いたとおり、E7系は座席の上の棚が小さい。幅が35cmくらいしかなく、これを大きく超える荷物を載せることはおすすめできない。筆者は撮影のために少しだけ載せたが、危ないのですぐに降ろした。

北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について 北陸新幹線(E7系)の荷物置き場について

一方で座席の間隔が広いので、無理して荷物棚に載せるくらいなら、足元や最後部席の後ろに置くほうがよい。特に最後部席の後ろは広く、所定の荷物置き場に収まらない超大型荷物もここなら置けそうである。荷物置き場が先を越されたときなど、このスペースに頼らざるをえないケースも出てくるだろう。