寝台特急「サンライズ瀬戸」「サンライズ出雲」には、全部で以下の5種類の個室がある。
- シングルデラックス
- サンライズツイン
- シングルツイン
- シングル
- ソロ
このうち純粋な1人用個室は「シングルデラックス」「シングル」「ソロ」の3つだ(シングルツインは追加料金で2人用にすることができる)。
安い部屋ほどスペースは限られていて、大きな荷物を持ち込むのはむずかしい。しかし「シングルデラックス」はシングルにくらべて+6,000円とズバ抜けて高いうえにチケットも取りづらく、最も安い「ソロ」は荷物置き場はかろうじてある(過去の記事でピックアップ済み)ものの、人が立つのもむずかしいほどせまい。
この記事では、ほどほどの広さを持つ一般的な個室「シングル」の荷物置き場の状況をまとめる。
「シングル」は14両編成のうち、1,2号車、6-9号車、13,14号車の8両(+5号車と12号車に2部屋ずつ)にあてがわれており、サンライズ号ではメジャーな設備である。満席に近いときでも、シングルは最後まで売れ残っていることも多い。
シングルの車両はダブルデッカーになっており、2階と1階にそれぞれ9部屋ずつある。どちらも料金はまったく同じで、券売機での位置づけも一緒だが、2階(左の写真)のほうが少しだけ広い。
ベッド脇スペースの寸法を測ってみると、違いは明らかだ。2階は幅が26cmあるのに対して、1階は15cmしかない。これは地面に近づくほど建築限界がきびしくなるためで、1階は幅を取ることができないのだ。
ベッドの幅に差はなく、どちらも70cmである。
このスペースに筆者のスーツケース(70L)を載せてみる。2階ではすっぽりと収まるのに対して、1階ではベッドに大きくはみ出てしまう。
床置きをするにしても、やはり2階のほうがゆとりがある。2階では100Lクラスのスーツケースでも収まりそうなのに対して、1階では壁(扉)と荷物の間にほとんどすき間がない。
1階では、厚さが27cm以上のスーツケースの床置きはできないので注意が必要だ。
シングルには2階と1階以外にも、数は少ないが平屋タイプの部屋もある(前述した5号車と12号車の2部屋もこれにあたる)。このタイプはどの部屋も台車のほぼ真上のため、音とゆれはにぎやかだが天井が高くて開放感がある。
荷物スペースの広さは2階の部屋とほぼ同じ水準で、床置きもバッチリだ。平屋も大きな荷物があるときにはおすすめである。
【まとめ】
① 「シングル」は、サンライズ号で最もスタンダードな設備。
② 「シングル」には、2階と1階と平屋の3タイプがある。
③ 大きな荷物があるときは、2階または平屋がおすすめ。